眼振
眼振とは、眼球振盪を省略した言い方で眼球がけいれんしたように無意識に持続的、規則的に振れ動く往復運動のことです。眼の動きを思うようにコントロールできない場合に起こり、基本的には両眼にみられます。動く方向(水平、垂直、回旋)と動き方(振子様、律動性)に注目をすることで原因疾患を絞ることができますが、水平と回旋の混合要素を持つ律動性注視眼振では、MRIなどの評価を要します。

分類

先天性の眼振

先天性の眼振は、生後すぐに発見されることが多いですが、軽度な眼振の場合、眼科検診等を成人してから受けることで見つかることもあります。
先天性のものには以下のような特徴が見られます。
・じっと一点を見つめると眼振目立つ
・両眼性
・眼球の左右の振れ幅に差がない
・周期性後退眼振を除いて、めまいや視界が揺れない
・両目を内側に寄せると眼振の症状が軽減する
・目を閉じたり暗い所だと眼振の症状が軽減する
・視線方向で眼振の症状が軽減する方向がある
・視力が低いうえに乱視である場合が多い
・異常な頭部運動や頭位異常がよくみられる

後天性の眼振

耳鳴りやめまいなどの症状が起こりやすいのが特徴的です。
後天性の眼振の種類
原因によって大きく5つに分けることができます。
ものを見るときに必要な
・注視できるか
・前庭眼反射が正常か
・注視を維持できるか
上記のいずれかに異常がある場合と、これら以外に2種類の
・薬剤性眼振・てんかん眼振
が加わります。

原因

眼振の原因は、脳や神経系の問題である脳腫瘍や血管障害・多発性硬化症など脳の中枢障害や眼の病気、耳の前庭器官の異常のために起こる病的なものと、電車から窓をみるなどした時に起こる生理的なものと、大きく分けて2種類あります。生理的眼振がおきるということは視力がある証拠になるため赤ちゃんの視力を評価することにも使用します。先天性のものに病的な場合が多く、めまいや障害は少ないです。後天的の場合は視力障害や内耳障害、神経系の障害、薬物中毒、その他の全身疾患などから症状が出ます。また、めまいを感じたり物が揺れているように見えたり、その他に全身症状を伴います。
目の異常を伴う場合、殆どが耳鼻科や神経内科での受診により発見されます。
【緊急対応】
眼振の疾患で緊急の対応が必要な小脳や脳幹部の出血、そして梗塞、重篤な薬物中毒、代謝性疾患、脳炎などの感染症などがあります。それぞれの診断、症状に従い治療を行います。
下向き眼振のある患者でMRIなど画像診断で明らかな病変がなければ、血清ビタミンB12、血清Mgを測定することが勧められます。
上向き、そして下向きの垂直性律動性眼振では、小脳・脳幹部病変が原因の場合が多く、頭部画像検査を行うことが勧められます。

まとめ

眼振は、原因や症状の表われ方に沢山の種類がある疾患です。

めまいを訴える人がいたり、本人に自覚はなくても眼振によって頭位異常が起きたり周囲の人から目を合わせないと勘違いされたり、目つきが悪いと思われてしまうこともあります。
現在、眼振の治療法は確立されておりませんが眼振の種類によっては後遺症が残ることもなく治癒する場合があります。眼振そのものを治すことが難しい場合も症状にアプローチすることで眼振のある人の生活の質を改善することが可能です。

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