
口内炎は主に、頬の内側や喉、舌や歯茎など口の中、唇など口周辺の粘膜にできる炎症のことであり、赤い斑点のようなものができるのが特徴です。
以下のように分類できます。
*舌炎(舌にできる口内炎)
*歯肉炎(歯茎にできる口内炎)
*口唇炎(唇にできる口内炎)
*口角炎(口角にできる口内炎)
目次
症状
口内炎といっても、軽度なものから重度なものまでさまざまな種類があります。
その中でも最も多いのがアフタ性口内炎です。白か黄色味がかった膜で覆われた小さな口内炎で、食べ物や飲み物がしみることがあります。
食事はしみるが我慢できないほどの痛みではなく、粘膜に斑点や赤い腫れが現れるのは比較的軽度の口内炎である可能性が高いです。
重度の口内炎になるとただれたり大きく盛り上がったり、穴や水疱ができてしまいます。重度の口内炎では会話もままならないほど痛みを感じたり、出血するケースもあります。また、顎の下のリンパ腺が腫れて痛くなることもあります。痛くて食事ができなければ、治癒力も低下しますので、さらに治りにくくなってしまいます。
いずれにしても口内炎は体の不調のサインです。万が一口内炎ができた場合には悪化させないためにも、生活習慣や食生活を見直す必要があります。
アフタ性口内炎
もっとも一般的な口内炎です。径2㎜程度の白っぽい円形の潰瘍。浅い粘膜欠損と偽膜性線維性炎症が数個生じ、口内炎の原型とされています。潰瘍としては浅く、痕は残さないのが特徴です。7日以内に自然治癒しますが、痛みがあるため多発時には柔らかく多少冷ための食事が良いといわれています。
単純ヘルペスウイルスの再感染が原因の多くを占めます。
カタル性口内炎
虫歯や義歯などの影響でできる口内炎。赤く広がったり点々状にできるのが特徴です。
ヘルペス口内炎
口唇ヘルペスとも言われ、ヘルペスウイルスが原因で口内が赤く腫れる口内炎です。
カンジタ性口内炎
口腔カンジタ症とも言われるカンジタ真菌が口内で増殖しすぎて、白い苔のようなものが付着するのが特徴です。
原因
*口の粘膜が弱る
日常生活や栄養バランスの乱れ・疲労、ストレス、睡眠不足・胃腸障害
*口の粘膜に傷がつく
誤って噛んでしまう・固い食べ物が刺さる・歯並びや歯の矯正器具や入れ歯が合わない・刺激のある食べ物で粘膜が荒れる・熱い食べ物、飲み物による口内の火傷
*口の中で細菌が繁殖する
口の中が不衛生・口の中の乾燥・免疫力の低下
疲労やストレス、ビタミン不足などの影響でプラスミンというタンパク質分解酵素が生成されます。
プラスミンが増え続けてしまうと、痛みを引き起こすプロスタグランジン、炎症を起こすヒスタミンなどが出て血管が拡張します。炎症が起きてしまうと血管からプロスタグランジンやヒスタミンなどが漏れ出てしまい痛みが起こります。炎症が続くと粘膜の表面がただれ、ただれた部分が口内炎となります。
治療
身体が疲れてしまっている場合には、ビタミンの補給(特にビタミンB群が良いと言われています。)や休息が必要です。食事での栄養補給が十分にできない場合は、サプリメント等で補うことも可能です。口の中全体を清潔に保つために、洗口剤等も活用しましょう。ただ、刺激の強い洗口剤は、痛みが増してしまう可能性もあるので、刺激の少ない洗口剤を選択してください。。市販のお薬でケナログという軟膏のお薬があります。直接口内炎ができてしまった箇所に塗布します。軟膏の他に、貼り薬もあります。病院を受診すれば市販薬ではない薬を処方してくれます。市販薬同様、軟膏や貼り薬があり、費用は保険適用されます。
歯科医院で咬み合わせや、義歯・補綴物による口内炎の場合は、これらを治療することにより緩和します。口内炎をレーザーで治療してくれる歯科医院もあります。