もぐさ

目次

もぐさとは

もぐさ(艾)は、よもぎの葉を加工して作られます。よもぎの葉の裏には毛茸、線毛という細かな毛があり、毛茸は白い毛でT字をしているものが多く、線毛は燃えることで独特の匂いを発します。線毛には精油が含まれおり、その主成分はチネオールで匂いのもとになっています。主にお灸に使用されています。
よもぎの葉は栄養価が高く、さまざまな効果のある薬草で、保健薬、胃腸薬にも用いられます。食物繊維、クロロフィル(葉緑素)、ミネラルと豊富であり、血液をきれいにし、血流量を増やし、止血作用もあります。ヨーロッパではその栄養価の高さ、用途の多さから、ハーブの女王と言われています。
 

もぐさの種類

もぐさには良質もぐさ、粗悪もぐさの二種類があり、それぞれ以下のように特徴があります。

匂いが古く芳香が高い↔︎新しくて青臭い

色が淡黄白色↔︎黒褐色

手触りが良く柔かい↔︎が悪く固い

繊維が細かく密↔︎悪く粗悪

夾雑物が少ない↔︎多い

よく乾燥している↔︎湿気を帯びている

点火しやすく途中で消えない↔︎点火しにくく途中で消えやすい

煙と灰が少ない↔︎多い

熱が緩和で心地よい↔︎急激で耐え難い 
 

お灸の効果

先述で述べたように、お灸の効果はよもぎの効果に付随し、
お灸では特に、血液系、循環器系に作用します。
お灸後は、血液像(赤血灸、ヘモグロビン)の増加、血液凝固時間の短縮、白血球の増加が認められます。よって、増血作用、止血作用、強心作用があるとされています。
 

お灸の色々

もぐさにはたくさんの種類があります。
昔から、お灸は艾(もぐさ)を体表に直接おき燃やしていたため、熱さと灸によるやけどの痕に耐えられる人は少数でした。今でもお灸と言ったら子供の頃に罰を与えるためにすえられるというイメージを持つ人も多いと思います。しかし、激しい熱さを感じなくていいように、お灸の痕が残らないような、さまざまお灸のやり方が存在します。

 

有痕灸

 

 1. 透熱灸(とうねつきゅう)

良質のもぐさを大体お米一粒分の大きさにひねり、直接皮膚のうえにおき施灸します。
刺激を弱めるために糸状までお灸を細くしたりします。

 2. 焦灼灸(しょうやくきゅう)
熱刺激により、施灸部の皮膚及び組織を破壊する技法。イボやウオノメなどに施灸しかさぶたが自然に落ちて治癒を待ちます。
 

 3. 打膿灸(だのうきゅう)
小指から母指頭大程度の大きさで施灸して火傷を作り、さらに膏薬を貼って化膿を促す技法。生体の防衛機能高めるために使われていた技法で、抗生物質などが作られた現在ではほとんど使用されていない技法です。
 

 

有痕灸

 

1. 温筒灸(おんとうきゅう)または円筒灸(えんとうきゅう)

艾(もぐさ)と皮膚表面の間に空間ができるように、円形の紙の筒の中に艾(もぐさ)が詰められている。
筒の中で熱気が対流し、程よい熱さを患者さんに与えることができる。

 

2. 隔物灸(かくぶつきゅう)

艾(もぐさ)と皮膚の間に生姜や味噌を置いて、直接肌で燃焼させない方法。介在物に食べ物を用いた生姜、味噌、ニンニク、塩、ニラ、他に墨、びわの葉など用いられる。治療院では灸点紙(きゅうて

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